カーコーティングの脱脂の完全手順とおすすめ用品を解説

2025/05/12
著者:CARNEO

コーティング前の「脱脂」、あなたは正しくできていますか?
「市販の脱脂剤ってどれが安全?」「パーツクリーナーでも代用できる?」「脱脂シャンプーでコーティングが落ちるって本当?」そんな疑問や不安を感じたことはありませんか。

 

近年、カーケア用品の進化とともに、脱脂の重要性が見直され、施工トラブルを防ぐ基本工程として注目されています。特に、ガラス系コーティングやハイブリッドナノガラスなど、高硬度な被膜を形成する最新コーティングでは、下地処理の質が効果を大きく左右します。脱脂不足により油分やシミが残れば、定着不良やムラ、撥水性能の低下を引き起こしかねません。

 

この記事では、専門業者も愛用するシリコンオフから、洗車と同時に使える脱脂シャンプーまで、市販で手に入るおすすめの脱脂剤を成分や用途別に比較。さらに、塗装やボディへのリスクを回避する使い方や、愛車に合った選び方も徹底解説します。

 

今までなんとなく使っていたその脱脂剤、もしかすると効果が半減していたかもしれません。正しい処理で、施工品質と仕上がりの美しさを引き上げましょう。読めば、プロレベルの脱脂ノウハウが今日から実践できます。

 

カーコーティングで愛車を守る - CARNEO

​CARNEOは、車の美しさと保護を追求する専門店です。​当店では、カーコーティング、カーフィルム、カーラッピングなど、多彩なサービスをご提供しております。​特にカーコーティングにおいては、ガラスコーティングを中心に、紫外線や酸性雨からお車を守り、深い光沢と防汚性能を実現いたします。​また、プライバシー保護やドレスアップに最適なカーフィルム施工、そしてお好みのカラーに変えるカーラッピングも承っております。​経験豊富なスタッフが丁寧に対応いたしますので、ぜひ一度ご相談ください。

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カーコーティングで脱脂が必要な3つの理由を解説!効果・密着・持続性への影響

コーティング剤が定着しない原因は油膜残りにある

 

カーコーティングの仕上がりや持続性を大きく左右するのが「下地処理」、中でも最も基本かつ重要なのが「脱脂作業」です。車の塗装面には、洗車だけでは落としきれない油分やワックスの残留物が付着していることが多く、これらがコーティング剤の定着を大きく妨げます。

 

たとえば、表面にわずかでもシリコンオフ残留物やワックス分がある状態でコーティングを施すと、施工直後はツヤが出ても、数日から数週間でムラや剥がれが発生するリスクが急増します。この「油膜」が界面にバリアのように作用し、コーティング被膜と塗装面の密着性を著しく低下させるためです。

 

さらに、コーティング前の脱脂が不完全だと、以下のような失敗が現実的に起こります。

 

  • 撥水性が部分的に異なる
  • 一部が白濁して見える
  • 短期間でコーティング層が剥がれる
  • 汚れが定着しやすくなる

 

脱脂不足によってこれらの問題が起こると、最悪の場合は再施工が必要となり、時間と費用が二重に発生する恐れもあります。また、ワックス成分や油脂類の除去は単なる見た目の問題ではなく、コーティング剤の性能そのものを最大限に発揮させるための「前提条件」となります。

 

では、具体的にどのような脱脂剤を使用すればよいのかというと、市販されている製品の中でも、溶剤系(シリコンオフやIPAなど)が最も一般的です。ただし、車両の材質や塗装の状態によっては、界面活性剤ベースの脱脂シャンプーを選ぶ必要がある場合もあります。

 

適切な製品選びと使い方を誤ると、せっかくのコーティングが無駄になる可能性もあるため、施工前の段階から計画的に進めることが重要です。特に、DIYユーザーは「洗車=下地処理完了」と誤解しがちですが、見た目では確認できない油膜がコーティングの妨げになることを忘れてはいけません。

 

見た目のツヤと耐久性に差が出る「下地処理の質」

 

カーコーティングの目的は単にツヤを出すことではなく、愛車のボディを紫外線や酸性雨、鳥フンなどから長期間守る「保護膜」を形成することです。その性能を最大限に引き出すには、下地処理がいかに丁寧に行われたかが鍵となります。

 

下地処理とは、「洗車→鉄粉除去→脱脂→乾燥」という一連の工程を指し、これらのいずれが不完全でもコーティング効果は著しく低下します。特に脱脂は、汚れや油分を除去することで塗装表面を「素の状態」に戻す処理であり、密着力に直結します。

 

以下の比較表をご覧ください。下地処理の質が異なるだけで、コーティングの持続性や光沢にどれほど差が生まれるかを示しています。

 

処理内容 ツヤの持続期間 撥水性能 傷付きやすさ メンテナンス頻度
下地処理なし 約1〜2ヶ月 低〜中 頻繁に必要
脱脂のみ実施 約3〜4ヶ月 中〜高 月1回程度
完全な下地処理有 6ヶ月以上 3ヶ月ごとの点検推奨

 

また、見た目の印象にも大きな違いがあります。下地処理が不十分だと、細かい洗車キズや水アカがコーティングの下に閉じ込められ、かえって美観を損なう原因になります。一方で、丁寧な脱脂を含む下地処理を行った場合、塗装の光沢がそのまま表面に出て、まるで新車のような輝きを取り戻すことが可能です。

 

下地処理の質を向上させるためのポイントとして、以下の項目を意識しましょう。

 

  • 脱脂前に必ず鉄粉除去を行う
  • 濡れたまま脱脂せず、完全乾燥させる
  • 素手ではなく専用クロスで施工する
  • 脱脂後に光を当ててムラをチェックする

 

「脱脂」という工程は単なる油分除去ではなく、コーティング全体の品質を支える土台です。見た目の美しさ、撥水性能、耐久性といったすべての要素に影響することから、施工前に最も注力すべきポイントといえるでしょう。

 

専門店とDIYの脱脂品質の違い

 

カーコーティングの脱脂作業は、専門店とDIYで品質に大きな違いが生じる工程のひとつです。両者には、使用する機材や施工環境、経験値など多くの差があり、その結果がコーティング効果の持続期間や美観に直結します。

 

専門店では、以下のような環境と機材を用いて、極めて精度の高い脱脂処理を行います。

 

  • 脱脂専用ブース(温湿度管理された無塵空間)
  • プロ仕様の高純度IPAやシリコンオフ
  • 粘度や揮発性を加味した適切な溶剤選定
  • 特殊照明での塗装状態チェック
  • 塗装材・材質ごとの処理ノウハウ

 

一方、DIYでは自宅駐車場や屋外で作業することが多く、風によるホコリや気温の影響を受けやすい環境下で行われます。また、安価な脱脂剤や家庭用クロスを使うことで、ムラや油膜残りが発生しやすくなります。

 

以下に、専門店とDIYの脱脂工程の違いを比較した表を示します。

 

項目 専門店 DIY
作業環境 屋内・無塵・温度湿度管理 屋外またはガレージ、風や砂埃の影響あり
使用脱脂剤 業務用高純度IPA、溶剤調整済み製品 市販のシリコンオフまたは代用品
使用クロス 専用マイクロファイバー、不織布 タオル・家庭用クロスなど代用品
作業者の熟練度 専門技術者が素材・塗装ごとに対応 素人、手順の一部省略やムラが発生しやすい
チェック工程 照明・拡大ルーペ・テスト施工による品質確認 見た目での判断が主、ムラに気付きにくい

 

脱脂という下地処理だけを見ても、施工者のスキルや環境によって最終結果に大きな差が生まれるのは明らかです。

 

とはいえ、必ずしもDIYが劣っているというわけではありません。脱脂シャンプーの併用や、シリコンオフを正しく使うことで、一定レベルの仕上がりは期待できます。ただし「持続性」「ツヤ」「ムラのなさ」を求める場合、専門店による施工を選ぶ方が安心感は高まります。

 

特に新車や輸入車など、繊細な塗装面を持つ車両では、プロの技術での脱脂とコーティングをセットで行うことで、本来の性能を最大限引き出すことができるのです。

 

車の脱脂って何をするの?洗車〜脱脂までのやり方をステップで解説

脱脂工程の全体像 洗車・鉄粉除去・脱脂の順番と流れ

 

脱脂作業は、カーコーティングの仕上がりや持続性を大きく左右する「下地処理」の中核を担う重要な工程です。特にDIYユーザーは、ただ洗車をして乾かすだけでコーティングを始めてしまうことがありますが、それではボディ表面に残った油脂や汚れがコーティングの密着を妨げ、ムラや剥がれの原因になります。

 

適切な順番を守ることで、脱脂の効果を最大限に引き出し、コーティングの性能を持続させることが可能です。以下の工程を参考に、正しい流れを確認しましょう。

 

下地処理の基本ステップ

 

1 洗車(シャンプー洗車)
2 鉄粉除去(トラップ粘土・鉄粉除去剤)
3 脱脂(シリコンオフ・脱脂シャンプー等)
4 乾燥(完全乾燥させる)
5 コーティング剤の施工

 

この中でも「鉄粉除去→脱脂→乾燥」のステップは、表面を物理的・化学的にニュートラルな状態に戻す重要な工程です。

 

鉄粉は走行中のブレーキダストや工場地帯の浮遊鉄粉が付着しており、洗車だけでは落とせません。鉄粉除去が不十分だと、脱脂剤をかけても表面の凹凸に汚れが残り、コーティングの膜厚が不均一になります。結果として、撥水性能にムラが出たり、剥がれの原因となるのです。

 

洗車シャンプーには「ワックスイン」と記載された製品がありますが、これは逆効果です。脱脂を目的とするなら、ワックスや撥水剤が入っていない中性または脱脂用シャンプーを使用する必要があります。

 

以下に、脱脂前の下処理で使用すべき用品と推奨用途を表にまとめました。

 

工程 推奨用品 注意点・目的
洗車 中性シャンプー、脱脂シャンプー ワックスインは使用不可。撥水成分が脱脂を妨げる
鉄粉除去 トラップ粘土、鉄粉除去スプレー 強くこすらない。ボディに傷を付けないよう、潤滑剤を併用する
脱脂 シリコンオフ、IPA、脱脂シャンプー 塗装状態に合った脱脂剤を選定する。揮発性が高いため風通しの良い場所で施工
乾燥 マイクロファイバークロス、送風機など 完全乾燥を待つこと。水滴が残るとコーティング剤が定着しない

 

ここでのポイントは、すべての工程を飛ばさず、順番を守ることです。一つでも手を抜けば、完成後に「コーティングがムラになっている」「撥水がすぐに落ちた」といったトラブルに繋がります。脱脂の役割は油分や残留シリコンの除去ですが、その前段階にしっかりと鉄粉や微細な汚れを除去しておくことで、より確実な下地処理が可能になります。

 

プロのコーティングショップでは、この工程に1台あたり平均2~3時間をかけて実施しています。DIYの場合も、焦らず丁寧に行えば、業者に匹敵する仕上がりを目指せるでしょう。

 

両面テープ施工前やコーティング後の脱脂は必要?

 

車の脱脂といえばコーティング前の下地処理というイメージが強いですが、実は「両面テープ施工前」や「コーティング後の補修作業」でも脱脂は重要な役割を果たします。ここでは、それぞれのケースについて詳しく解説します。

 

両面テープ施工前の脱脂

 

ドアバイザーやエアロパーツ、ナンバーフレームなどを装着する際に使用される強力両面テープは、油分や汚れが残っていると粘着力が大幅に低下します。特に梅雨時期や冬場など、湿度や気温の影響も受けやすいため、脱脂を行うことで初期粘着性と長期保持力を確保できます。

 

下記は、施工前に脱脂が必要な代表例です。

 

  • ドアバイザー取付
  • ナンバーフレーム
  • バンパーリップやエアロパーツ
  • ドライブレコーダーの貼り付け部

 

施工時のポイントとしては、以下のような点を確認しましょう。

 

  • シリコンオフやIPAでしっかりと油分を除去する
  • 脱脂後に素手で触らない(指紋=油分)
  • 施工前に完全乾燥させる

 

コーティング後に脱脂は必要か?

 

基本的に、コーティング後に全体的な脱脂作業は不要です。ただし、以下のようなケースでは局所的な脱脂が推奨されることがあります。

 

  • 一部再施工や補修を行う場合
  • コーティング後にワックスを誤って重ねてしまった場合
  • 油性マジックやステッカー糊などが付着した場合

 

これらのケースでは、部分的に脱脂を行い、影響範囲を最小限に抑えることでコーティングの全体保護効果を損なわずに対応が可能です。ただし、強い脱脂剤を使用することでコーティング層自体を溶かしてしまう恐れもあるため、製品選びと塗装面の観察には十分注意してください。

 

さらに、脱脂を行う際には以下のような判断基準を持つと失敗を防ぎやすくなります。

 

脱脂が必要な場面 推奨される処理
両面テープ施工前 IPAまたはシリコンオフで事前拭き取り
コーティング部分補修時 局所脱脂とマスキングによる影響最小化
ステッカー剥がし後のベタつき除去 パーツクリーナー(素材対応確認必須)
鳥フンやタール除去後のコーティング再施工 再度下地処理から脱脂まで丁寧に実施する

 

脱脂という工程はコーティングの前後を問わず、さまざまな場面で「密着性の確保」「トラブル防止」「仕上がりの安定」に貢献する重要な役割を果たしています。些細な手間を惜しまないことで、愛車の美観と機能性を長く維持することができるのです。

 

まとめ

カーコーティングの品質と耐久性を最大限に引き出すために、脱脂という下地処理の重要性はますます高まっています。油分や汚れを確実に除去しないままコーティングを施すと、被膜がうまく定着せず、ムラや剥がれ、撥水性能の低下などのトラブルを引き起こす原因になります。特に近年主流となっているガラス系やハイブリッドナノガラスコーティングは、下地のコンディションによって施工結果が大きく左右されるため、脱脂の精度が重要なカギを握ります。

 

今回の記事では、シリコンオフやIPA、界面活性剤系脱脂シャンプーなど、市販で手に入る代表的な脱脂剤の成分と用途を徹底比較しました。また、塗装への影響や誤使用によるリスクにも言及し、愛車を長く美しく保つために安全かつ効果的な使い方も解説しています。さらに、両面テープ施工やドアバイザー取り付け時など、塗装以外のパーツへの脱脂の必要性にも触れ、日常的なカーケアシーンへの応用まで幅広く紹介しました。

 

「脱脂なんて洗車で済むでしょ」と感じていた方も、施工トラブルや費用の無駄を未然に防ぐために、今一度その重要性を見直していただけたのではないでしょうか。実際に、施工ミスによる再コーティングでは1回あたり2万円~5万円の追加コストが発生する事例も報告されており、正しい知識と用品の選択がコスト面でも大きな差を生み出します。

 

プロの技術者による施工であっても、下地処理の精度が低ければ満足のいく結果は得られません。逆に、正しい知識と手順を身につければ、DIYでも驚くほど美しい仕上がりを実現できます。この記事が、あなたの愛車をより長く、より美しく保つための一助になれば幸いです。

 

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​CARNEOは、車の美しさと保護を追求する専門店です。​当店では、カーコーティング、カーフィルム、カーラッピングなど、多彩なサービスをご提供しております。​特にカーコーティングにおいては、ガラスコーティングを中心に、紫外線や酸性雨からお車を守り、深い光沢と防汚性能を実現いたします。​また、プライバシー保護やドレスアップに最適なカーフィルム施工、そしてお好みのカラーに変えるカーラッピングも承っております。​経験豊富なスタッフが丁寧に対応いたしますので、ぜひ一度ご相談ください。

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よくある質問

Q. 脱脂シャンプーを使うとコーティングが剥がれるって本当ですか?
A. 脱脂シャンプーは界面活性剤成分を含んでおり、油脂やワックスを除去するのに効果的ですが、使用方法を誤るとガラス系コーティングやポリマーコーティングの被膜に影響を及ぼす可能性があります。特に再施工後間もないコーティングは硬化が不十分なため、洗浄力が強すぎると定着前に効果が落ちるケースも報告されています。使用頻度は月1回以内、もしくは再コーティング前限定での使用が推奨されており、シャンプー選びの際は「施工車対応」「硬化後用」といった表記を確認することが重要です。

 

Q. 100均のアルコールティッシュや洗剤で脱脂しても大丈夫でしょうか?
A. 一部の100均商品でもアルコール濃度が高く揮発性に優れたものがあり、樹脂やゴム以外のボディ表面であれば応急処置的に使用できる場合もあります。ただし、家庭用除菌スプレーやガラス用洗剤の使用は油分除去効果が弱く、界面活性剤や香料が塗装面に残ることでかえって定着不良のリスクを高める結果となります。特にガラスコーティングやハイブリッドナノガラス施工車ではNGとされており、安全性と定着性を重視するなら、専用のシリコンオフやIPA製剤などの市販脱脂剤を使用するのが最も確実です。

 

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